舟越桂/Katsura Funakoshi – New Prints –

9/1 Fri-16 Sat 2F

舟越桂新作版画展を開催いたします。
舟越桂は彫刻作品と平行して毎回新しい技術を取り入れた版画制作も継続的に行なってきました。
Yoshiaki Inoue Galleryでは1997年に制作された木版画シリーズより舟越桂版画展を毎回行って参りました。
今年4年ぶりに発表された新作版画は、メゾチント、ドライポイント、エングレーヴィング、アクアチントを効果的に組み合わされたものとなっております。これら新作銅版画シリーズ6点にギャラリーコレクションを加えたご紹介をさせて頂きます。

北川宏人/Hiroto Kitagawa 2017 -Love & Truth-

7/28 fri-8/26 sat

私はかつてから何らかのかたちで”今の時代”を作品に反映させたいと考えながら制作してきた。
今の世の中は、一見平和に思える日常とは裏腹に水面下ではいくつもの勢力がせめぎ合っている。
テレビで見る紛争地は決して我々と無縁の出来事ではない。
また戦争とは何もミサイル攻撃等による軍事衝突だけではなく、内部からの崩壊を目論む工作活動もあるのだ。

アトリエで制作をする際、多くの時間をネットでのニュース、世界情勢番組、経済アナリストらによる討論番組等を聴きながらのながら仕事がここ数年の日課である。
それらの情報は自分の作品とある部分でつながっているのだと思う。
北川 宏人

(8/11-17 休廊)

Toshio Shibata/柴田敏雄 – Bridge –

6/9 fri-7/10 mon

自然の中にある人工物を大型カメラで捉え、独自の風景写真を発表してきた柴田敏雄。今展では4年ほど前にベルギーの建築家、ローラン・ネイ氏から彼自身の設計した「橋」を被写体として撮影ほしいとの依頼を受けて撮りはじめたシリーズを、関西では初めてのご紹介となります。
この今までとは異なる方法論で撮影された作品群8点と別室で大型写真を含めたB&Wの展示も行います。

Akihito Takuma/詫摩昭人 -Lines of Flight SA-KU-RA-

4/15 sat-5/13 sat

Yoshiaki Inoue Galleryでは、4月15(土)より
「 詫摩昭人 Lines of Flight SA-KU-RA 」展を開催いたします。

オープニングでは、 出原均氏をゲストに迎えトークイベントを行います。
皆様ぜひご参加下さい。(事前申込み不要)

15日(土)
17:00-18:00 ギャラリートーク/
ゲスト:出原均(兵庫県立美術館 学芸員)
18:00-19:30 レセプション

岡本啓/Akira Okamoto -fiction-

12/16 fri-27tue、1/10 tue – 31tue

Yoshiaki Inoue Galleryでは、12月16(金)より 「 岡本啓 -fiction- 」展を開催いたします。

岡本は2004年以降、写真現像技術を用いて印画紙上に像を描き出す独自の手法(=photo brush)を用いた作品を発表。色彩豊かなその作品群はデジタル加工ではなく、ほぼ全て暗室内での手作業で制作されている。
「嘘は人間の発明品だと思う。写真という、さも真実げなものの嘘らしさはつまり、写真が造形表現であることの証明だ。宇宙人や幽霊だってそれは〈表現〉してしまう。」fictionと題された今展では、写真の作為性を掘り下げ、新たな表現を展開していく。
この機会に是非ご覧下さい。

オープニングでは、加藤義夫氏をゲストに迎えトークイベントを行います。
皆様ぜひご参加下さい。(事前申込み不要)

16日(金)
17:00-18:00 ギャラリートーク/
ゲスト:加藤義夫(キュレーター/美術評論)
18:00-20:00 レセプション

井上廣子/Hiroko Inoue -MIZU-

10/17 mon-11/5 sat

1992年より日本、ドイツ、オーストリアを中心に現代美術家として活動。1995年の阪神・淡路大震災の経験を契機として隔離された人間の心の痛みや、人と人を隔てる境界をテーマに作品を制作。世界各地の精神科病棟など隔離された施設の窓をモチーフとした写真作品で高い評価を得る。
今展では2014年から取り組んでいる水をテーマにした写真と映像作品を二つの展示空間を使って発表し独自の視点で人の存在意義を問いかけます。

オープニングでは、加須屋明子氏をゲストに迎えトークイベントを行います。
皆様ぜひご参加下さい。(事前申込み不要)

17日(月)
17:00-18:00 ギャラリートーク/
ゲスト:加須屋明子(京都市立芸術大学 美術学部 教授)
18:00-20:00 レセプション

松谷武判/Takesada Matsutani -New Prints-

9/5 mon-31 fri

松谷武判(1937-)は60年代に具体美術協会会員となり活躍する中、フランス政府給費留学生として66年に渡仏。67年にS.W.ヘイターの版画工房アトリエ17(パリ)に入門し、69年から約2年間助手を務め、70年にモンパルナスにシルクスクリーンの版画工房を設立。
今展では自身の版画技術を駆使し、パリのLes Ateliers Moretで制作した新作銅版画7点を中心に、過去に制作された版画作品とタブローも合わせてご紹介させて頂きます。

平 久弥/Hisaya Taira

5/18 fri-6/18 sat

平久弥は近年地下空間やエスカレーターなどを、自らの写真に忠実に描くフォトリアリズムの手法で制作してきた。
写真の客観性を持って描かれた作品は、かつて自分が見たかもしれない風景としての記憶を呼び起こす。
今展では東京の都市空間を独特のアングルで切り取り精密に描いた新作を中心にご紹介します。

吉原通雄/Michio Yoshihara

4/25 mon-5/10 tue

吉原通雄(1933-1996年)は関西学院大学在学中の1954年に結成された前衛美術集団「具体美術協会(具体)」に参加し、
1972年に具体創設者である父吉原治良(1905-1972年)の急逝により同協会が解散するまでその傍らで活動を続けていました。
自身の発表では油彩に灰、コールタールに砂を撒いた絵画や、天井の片隅から大量の紙テープを吊り下げた作品など、多彩な素材を用いて制作を行い、
また、具体が舞台を使った表現をする時などは常に音響を担当するなど、精通分野で積極的に携わり多岐にわたる創作活動を行いました。
今展では吉原通雄が1961年に発表した「砂の山」の再制作作品を添え、具体時代に制作した50号~80号のキャンバス作品を中心にご紹介させて頂きます。

”Sadamasa Motonaga” “Etsuko Nakatsuji” /元永定正 中辻悦子 展

11/16 mon-12/26 sat

戦後日本の前衛美術を代表する芸術家、元永定正(1922-2011)。
1955年に吉原治良の誘いにより前衛美術グループ「具体美術協会」に参加。ビニールに着色した水を入れて樹の枝から吊るす《作品(水)》や煙を用いた舞台上のパフォーマンス作品などを発表。1958頃より日本画の「たらし込み」の手法に着想を得て、偶然性を活かした絵画作品によって注目され、欧米のアンフォルメル運動と連動して国際的な活動を展開していった。

中辻悦子は、広告デザイナーを経て63年東京画廊で初個展以後、各地で個展を開催。「人形(ひとがた)」をモチーフに絵画、彫刻、版画など多彩な分野で活躍し、98年現代版画コンクール展大賞、99年ブラティスヴァ世界絵本原画展グランプリ受賞。夫婦であり、仕事上のパートナーでもある二人は、現代美術の世界で多方面に活躍され今や国際的にも高く注目される。

今回は、アトリエで保管されていた元永氏のキャンバス作品と、ブロンズや陶器のマルチプル作品。中辻氏のキャンバスとオブジェの新作を中心に会場を二階と三階に分けてお二人の個展を開催致します。

Toshio Shibata/柴田敏雄 -The Red Bridge-

7/18 sat-8/25 tue

柴田敏雄は自然の中にある人工物を大型カメラで捉える独自の風景写真を発表しています。2005年以降、新作の発表では白黒写真からカラーへと展開していますが、この度、カラーでの代表的な作品となった「大川村(2007)」を含む作品集「The Red Bridge」がフランスのiki社から刊行されます。
本展では収録されている作品を中心に、40 x 50インチの大判から20 x 24 インチの作品を約12点展示致します。

舟越桂/Katsura Funakoshi -Selected Prints-

6/22 mon-8/25 tue

遠い彼方を見つめるような眼差しの人物像を一貫して楠を素材に制作してきた舟越桂。 近年は、人間と動物、男と女という境界を超越し、根源的な謎を投げかけてくる作品〈スフィンクス・シリーズ〉を制作している。この度、関西圏では初となる大規模な個展が兵庫県立美術館において開催されます。
2008年に東京都庭園美術館で開催された『舟越桂 夏の邸宅──アール・デコ空間と彫刻、ドローイング、版画』以降の発表では彫刻、素描とともに重要な表現のひとつとして取り組んでいる版画作品の展示も見られるようになりました。
Yoshiaki Inoue Galleryでは1997年に京都の伝統木版画摺師戸田正氏(1936-2000)が携わって制作された木版画シリーズより、新作が発表される度に舟越桂版画展を開催して参りました。今回はこれまでコレクションした版画の中からセレクトされた作品をご紹介させて頂きます。

会場 :Yoshiaki Inoue Gallery 2F、3F(7/13以降は3F会場のみ)
内容 :1990年の初期から2013年の最新作まで版画作品約30点
(一部ドローイング作品)(7/13以降は20点ほどの展示となります)

兵庫県立美術館 「舟越桂 私の中のスフィンクス」6/27(土)~8/30(日)

詫摩昭人展/Akihito Takuma -逃走の線-予期せぬ力-

4/11 sat-30 thu

昨年の個展に引き続き、詫摩昭人の新作個展を開催いたします。横幅2mの刷毛を上から下へ一気に走らせ制作する手法はこれまでと同じだが、今回はこれまでにも増して、自身のコンセプトである、”二項対立をすり抜ける”画面となっています。刷毛を走らせることにより現れる傷のようにも見える白い斑点が、白と黒・縦と横・西洋と東洋…の関係をシャッフルする予期せぬ力となって立ち現れてきます。2004年より制作している逃走の線シリーズの繰り返しの作業の中で、管理できないところに美があるというところに行き着いた表現となっている。

オ-プニングレセプション:4月11日17時30分より

吉原治良/Jiro Yoshihara 吉原通雄/Michio Yoshihara

吉原治良/Jiro Yoshihara
吉原通雄/Michio Yoshihara

11/11 tue-12/13 sat

戦前から戦後まで常に新しい表現を求めて前衛を貫いた作家、吉原治良(1905-1972年)1954年に関西で結成された前衛美術集団「具体美術協会(具体)」の創設者であり、日本の抽象美術界をリードする傑出した存在であった。 具体は20世紀後半の重要な美術運動のひとつとして注目を集め、戦後いち早く欧米の美術運動と連動して国際的な活動を展開していった。
次男、吉原通雄(1933-1996年)は関西学院大学在学中に具体の結成から参加し、1972年に父の急逝により同協会が解散するまでその傍らで活動を続けていた。自身の発表にとどまらず、具体が舞台を使った表現をする時などは常に音響を担当するなど、精通分野で積極的に携わり多岐にわたる創作活動を行った。
この度、吉原家ご遺族とのご縁からお二人の作品を揃って発表する機会を得ることができました。本展では治良氏の具象時代の作品や代表的な「円」、通雄氏の学生時代から具体活動を経て制作をしていた90年までの作品など、ご遺族がずっと愛蔵されていた作品を中心に二階と三階にてご紹介させて頂きます。

Robert Kushner New Collages -Treasures, Souvenirs, Memories-

10/1 wed-25 sat

1949年カリフォルニア州パサデナ生まれ。
布を主な素材として用い70年代後期にニューヨークで始まった美術造形運動「パターンペインティング」の代表的作家。
今展では,数世紀前の古本の紙片や自身で使用したチケット、十代の頃収集していた切手など、貴重で思い出深い素材の組み合わせによるコラージュの上に、一輪の花を描いたシリーズの新作を発表致します。

アーティストトーク:10月24日17時より
18時よりレセプション

田島弘庸/Hirotsune Tashima solo exhibition

7/11 fri-31 thu

レセプションを18日17:30より行います。ぜひご参加下さい。

「田島弘庸/Hirotsune Tashima - Treat yourself - 」を開催いたします。
現代社会を生きる様々な人々の日常を、陶という表現媒体を用いながら発表し、見るものに問いかける田島弘庸。在米20年以上の田島が今回の展覧会で選んだテーマは、「アメリカの食文化」です。

Artist Statement
アメリカでは、甘いものやスナック、おつまみなど、人に “遠慮なくどうぞ” と薦める時に、”Treat yourself”という表現をよく使います。
この言葉は日本語でいう「自分にご褒美を」という意味ですが、アメリカの食文化において多くの人は快楽に弱く、この”Treat yourself”を何かと理由をつけては自分自身に言い聞かせ、身体に悪いと知っていながらも人々はカロリーの多い食事を食べ続けています。
「体力つけるのに肉食べておこう」「チーズはカルシウムだから」「景気づけに乾杯!」「だって美味しいもん」
アメリカ生活でよく見られる現代人の姿ですが、彼ら自身が悲観的かと言われればそうでもないようです。
日常に溢れかえるそれらの食べ物は人々を麻痺させ、それが当たり前になり、多くのアメリカ人は問題意識さえ持たなくなっています。反対にその食生活に彼等は満足し、毎日をエンジョイしているようです。
その一方で、アメリカでは日本よりもベジタリアンフードやBIO食品が多く売られ、両極端な側面が見受けられます。
遠い日本から見る異国の食文化は、あきらかに身体に害のある、肥満を引き起こすものですが、人が持つ価値観は人それぞれで、もっといえば国や文化の違いによっても異なります。
快楽と節制、不健康と健康、何を自分のスタイルにするかを考えるか否かで、その人の体型、健康状態、もっと言えば人生が変わるのだと思います。
楽しみながら暴飲する彼らは、私のスタイルではありませんが、愛くるしく幸せそうにも見えるのです。

Asian Realism Ⅱ group show

8/21 thu-9/13 sat

21世紀はアジアの時代」と言われて久しいのですが、アジア経済の発展とともにアートマーケットも拡大してきました。香港・シンガポール・東京・台北・ソウルなどの各都市でアートフェアやアジアの作家を紹介する美術展などが多く開催され、ますますアートのグローバル化が進んでいます。今後は拡大するマーケットのなかで、いかにして価値ある作品として世界に発信して行くことが課題であろうかと思われます。
2回目の「アジアンリアリズムⅡ」では日本、台湾、韓国で現在活躍中の作家たち7人を集め、アジアのリアリズムを紹介します。また今展終了後、台湾のAKI Galleryへ巡回致します。

AKI Gallery 10/4-24   http://www.akigallery.com.tw

呉逸寒/WU Yih-Han solo exhibition

7/11 fri-31 thu

「呉逸寒/WU Yih-Han -In Bteween- 」を開催いたします。
呉逸寒は2006年に国立台北藝術大學卒業後、さらにドイツで学び、台湾とドイツをベースに活動しています。この度は日本での初個展となります。

Artist Statement

「肖像画とは、外部的特徴の描写により、個人を表現することである」
Hermann Deckert『肖像画の概念』

肖像画の歴史上の役割は、誰かについて記憶し、記録にとどめることでした。外見、姿勢、服装、ジェスチャーなどの特徴は、その個人の性格や生涯を知るヒントとなりました。ただし、肖像画は、対象を絵として客観的になぞるだけではありません。アーティスト独自の視点や意味付けも反映されます。
カメラの発明以来、現代の肖像画には、もはや「記録」の役割はありません。それでも、現代芸術家たちの主観的・個人的な解釈により、肖像画に全く別の視点が加わりました。私は、21世紀に生きる者として、過去を否定するのではなく、歴史を受け入れ、前進する方法を模索しているところです。
私は、北方ルネサンスやフランドル・ルネサンスの感情を抑えた不思議なスタイルと繊細な質感から大きな影響を受け、ルーカス・クラナッハ、ハンス・ホルバイン、ロヒール・ファン・デル・ウェイデンなどの巨匠に学びました。滑らかなジェッソの下地の上に、透明性と光沢を加えることで、ウェイデンやクラナッハの作品に似た雰囲気の明るい繊細な質感を生み出しています。
また、巨匠の作品と比べられがちな物語性、記号論、その他のさまざまな絵画言語を排し、純粋に人物を提示することを心がけています。このようなシンプルなイメージは、客観的な描写に見えるかもしれませんが、実際には多くの点で、私自身の個人的・主観的なアレンジが含まれています。姿勢、服装、背景の空間、色のレイアウト、そして対象の特徴は、控えめでありながら、観察者に読み取れるよう工夫しています。

Future Tense

6/7 sat-28 sat
このたびYoshiaki Inoue Galleryでは、
国内外でこれから活躍が期待される若手作家のグループ展「Future Tense」を開催いたします。

阿部ふみ/Fumi Abe(絵画)
西川昇真/Shoma Nishikawa(絵画)
中里勇太/Yuta Nakazato(彫刻)
U-die (絵画、ビデオ)
前谷康太郎/Kotaro Maetani(映像)

オープニングレセプション 7日(土) 17:30-20:00

井上廣子展 -Are they still here-

4/12 sat-5/10 sat

このたびYoshiaki Inoue Galleryでは、
「井上廣子展 -Are they still here- 」を開催いたします。
井上廣子は1992年より日本、ドイツ、オーストリアを中心に現代美術作家として活動。
1995年の阪神・淡路大震災の経験を契機として隔離された人間の心の痛みや、人と人を隔てる境界をテーマに作品を制作。世界各地の精神科病棟など隔離された施設の窓をモチーフとした写真作品で高い評価を得る。
今展2階の〈Mori:森〉では、日本とドイツの森を通して自然の驚異や圧倒的な力、自然の光と影、生と死の循環を表現、人々がどの様に自然と共存し、次代に何を伝えて来たのか、森の記憶を通して未来へのメッセージを発信する。
3階の〈Omni-Presence〉では第二次世界大戦後、経済成長を追い求める消費社会のなかで、日独両国の忘れ去られていく人々の生活の場や魂の軌跡を作品として制作。窓一枚の境界を通してどのように他者を理解し、どのように繋がることが可能なのかを問いかける。

オープニングでは、長期にわたり井上の作家活動を知る出原均氏をゲストに迎えトークイベントを行います。皆様ぜひご参加下さい。(事前申込み不要)
12日(土)
17:00-18:00 ギャラリートーク / ゲスト:出原均(兵庫県立美術館 学芸員)
18:00-20:00 レセプション