December 9 – 28, 2024
Ebosi Yuasa solo Exhibition
– ユアサヱボシ 生誕100周年
Yebosi Yuasa Centennial Exhibition –
Yoshiaki Inoue Gallery 2F
ユアサヱボシ(1924年〜1987年)の生誕100周年を記念し、春画シリーズ「涯にて」や過去の大作を含む作品展を開催いたします。
ユアサは、大正生まれの前衛画家として、シュルレアリスムや戦後美術の潮流の中で独自の表現を追求しました。彼の作品は、幻想的なイメージを通じて、戦後日本の時代の影響を映し出し、「見えざる視点」として現代に問いかけるテーマを提示しています。
特筆すべきは、ユアサが「実在しない架空の画家」である点です。しかしその作品は、戦後日本の芸術と社会を新たな視点で見つめ直す契機を提供します。「架空のアーティスト」という枠を超えて、彼の作品は歴史に埋もれがちな記憶を蘇らせ、現代を再考する試みとして位置づけられます。
ユアサ自身は次のように語っています。「架空の人物が徐々に肉付けされ、現実の私が死んだ後、『ユアサヱボシという架空の作家が本当にいた』という“嘘”を歴史の隙間に忍び込ませたい」。
本展では、ユアサヱボシの世界観を体感できるよう、150号の大作を中心に、代表的な6点の作品を展示いたします。この機会に、彼の作品が投げかける時代と記憶への問いかけに触れてみてください。