Collage Works – 時空の断片 – Robert Kushner & John Gall

February 5 Mon.  – February 29 Thu. 2024

Yoshiaki Inoue Galleryでは、美術運動「パターン&デコレーション」の代表的な作家であるロバート・クシュナーと、書籍デザインで知られるデザイナーのジョン・ゴールが手がけたコラージュ作品に焦点をあてた二人展を開催します。

コラージュ(collage)はフランス語の「coller」から派生し、「のりで貼る」を意味しています。この芸術形式は20世紀初頭にキュビスト達によって初めて取り入れられ、写真や絵、文字などを新聞や雑誌から切り抜き、それを支持体に貼り付けて制作します。

クシュナーとゴールはこれまで多くのコラージュ作品を制作しており、クシュナーは百科事典のイラストや図表、古い絵葉書や切手、楽譜、日本の木版画などを使用し、一方でゴールは雑誌の人物像や紙面の切り抜きを用いてカラフルな作品や同系色の紙を重ねたミニマルなもの、そして古い家族写真をカットし再構築した作品まで、多岐にわたる表現を展開しています。

これらのコラージュ作品は、元々の文脈から切り離された過去や現在、そして未来が同居する空間を提供しています。時代や記憶の断片が平面に重なり、鑑賞者に新たな物語や視覚イメージを呼び覚まします。ぜひご覧ください。

ロバート・クシュナー「未知の霧の中へ」

Robert Kushner – a mist of unknowing –

Sept 3 – Sept 29, 2018

ロバート・クシュナー/Robert Kushnerは布を主な素材として用い70年代後期にニューヨークで始まった美術造形運動「パターンペインティング」の代表的作家。パターンによる画面の装飾性と共に、布の使用で空間性というもう一つの重要な要素を導入することに成功しています。 その後日本美術の影響を受けた作品を多数制作。「琳派」の装飾性と、マティスに代表されるフォービスム絵画を思わせる自由奔放な描線が独自の境地を感じさせ、西洋と東洋の美意識の融合を見ることができます。 90年頃より「生命」をテーマに主にキャンバスにアクリルで「花」を描いていますが、本展では古い楽譜、19世紀の婦人雑誌、辞書、日本の木版画等をコラージュした紙を用いた草花のドローイングなど、2010年以降の作品を展示いたします。ノスタルジックな素材に浮かぶ花や葉が、私たちを、時代を越えた未知の霧の中へといざないます。

会期:2018年 9月3日(月)~ 9月29日(土)
会場:Yoshiaki Inoue Gallery 2F
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:日祝