”Sadamasa Motonaga” “Etsuko Nakatsuji” /元永定正 中辻悦子 展

11/16 mon-12/26 sat

戦後日本の前衛美術を代表する芸術家、元永定正(1922-2011)。
1955年に吉原治良の誘いにより前衛美術グループ「具体美術協会」に参加。ビニールに着色した水を入れて樹の枝から吊るす《作品(水)》や煙を用いた舞台上のパフォーマンス作品などを発表。1958頃より日本画の「たらし込み」の手法に着想を得て、偶然性を活かした絵画作品によって注目され、欧米のアンフォルメル運動と連動して国際的な活動を展開していった。

中辻悦子は、広告デザイナーを経て63年東京画廊で初個展以後、各地で個展を開催。「人形(ひとがた)」をモチーフに絵画、彫刻、版画など多彩な分野で活躍し、98年現代版画コンクール展大賞、99年ブラティスヴァ世界絵本原画展グランプリ受賞。夫婦であり、仕事上のパートナーでもある二人は、現代美術の世界で多方面に活躍され今や国際的にも高く注目される。

今回は、アトリエで保管されていた元永氏のキャンバス作品と、ブロンズや陶器のマルチプル作品。中辻氏のキャンバスとオブジェの新作を中心に会場を二階と三階に分けてお二人の個展を開催致します。

田島弘庸/Hirotsune Tashima solo exhibition

7/11 fri-31 thu

レセプションを18日17:30より行います。ぜひご参加下さい。

「田島弘庸/Hirotsune Tashima - Treat yourself - 」を開催いたします。
現代社会を生きる様々な人々の日常を、陶という表現媒体を用いながら発表し、見るものに問いかける田島弘庸。在米20年以上の田島が今回の展覧会で選んだテーマは、「アメリカの食文化」です。

Artist Statement
アメリカでは、甘いものやスナック、おつまみなど、人に “遠慮なくどうぞ” と薦める時に、”Treat yourself”という表現をよく使います。
この言葉は日本語でいう「自分にご褒美を」という意味ですが、アメリカの食文化において多くの人は快楽に弱く、この”Treat yourself”を何かと理由をつけては自分自身に言い聞かせ、身体に悪いと知っていながらも人々はカロリーの多い食事を食べ続けています。
「体力つけるのに肉食べておこう」「チーズはカルシウムだから」「景気づけに乾杯!」「だって美味しいもん」
アメリカ生活でよく見られる現代人の姿ですが、彼ら自身が悲観的かと言われればそうでもないようです。
日常に溢れかえるそれらの食べ物は人々を麻痺させ、それが当たり前になり、多くのアメリカ人は問題意識さえ持たなくなっています。反対にその食生活に彼等は満足し、毎日をエンジョイしているようです。
その一方で、アメリカでは日本よりもベジタリアンフードやBIO食品が多く売られ、両極端な側面が見受けられます。
遠い日本から見る異国の食文化は、あきらかに身体に害のある、肥満を引き起こすものですが、人が持つ価値観は人それぞれで、もっといえば国や文化の違いによっても異なります。
快楽と節制、不健康と健康、何を自分のスタイルにするかを考えるか否かで、その人の体型、健康状態、もっと言えば人生が変わるのだと思います。
楽しみながら暴飲する彼らは、私のスタイルではありませんが、愛くるしく幸せそうにも見えるのです。

田島弘庸/Hitotsune Tashima – Organic Banana 2012 –

7/7 Sat-28 Sun 3Fgallery space

1969年広島県生まれ。’92年メリーランド美術大学(ボルチモア/アメリカ)大阪府国際交流財団給費留学、’93年大阪芸術大学
陶芸学科卒業。現在、ピーマカレッジ(アリゾナ/アメリカ)陶芸学科 教授。
アメリカ、アリゾナ州で制作を続ける陶芸家。独特の人物陶芸の世界を、人間の本質や自意識をシニカルで戯曲的な手法で作り出す。

<田島コメント>
“Banana People and Black Chocolate Rain”
バナナなど身近な食品をはじめ、暮らしの中にオーガニックやスローライフを取り入れ、このストレス社会を少しでも豊かにしようと生きる現代のバナナピープルたち。
オーガニックのお酒やタバコなど冗談みたいなものまであります。その普通に生きるバナナピープルに忍び寄る黒い心の雨。

-Black Chocolate Rain-
あるものは涼しい顔でよけきれたつもりになり、徐々に侵食されてゆく。
あるものはあまり考えず遊びのつもりで底なしのたまりへ引きずり込まれていく。非常に危険な甘い黒い雨である。